こんにちは!
SVOC(主語・述語動詞・目的語・補語)と聞いたときに、SVOの部分まではなんとなくイメージ出来る方は多いのではないでしょうか?
というのも、SVOまでは…
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など、それに対応する品詞もイメージしやすい表現で書かれています。
例えば、SVとSVOあれば、
She laughed.
「laugh」=「笑う」は、「を」・「に」を意味に含まない自動詞です。
She hit me.
「hit」=「を叩く」は、「を」を意味に含む他動詞です。よって、後ろにO(目的語=名詞)が続きます。
のように、わかりやすいですね。
でも、C(補語)に関しては、どのように使われるのか、また対応する品詞も浮かんできません。
少なくとも、私はそうでした…
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分かります。
まず、品詞とSVOCがそもそも違うもの、というところから復習していきましょう。
目次
1. 品詞とSVOCは違う… じゃあ品詞って何?
ただ、難しそうな言葉使いなだけで、「品詞」は簡単です。
つまり、名詞、動詞、形容詞、前置詞とかの『〜詞』を総称する、カテゴリー役です。
一方、SVOCは主語、目的語、補語といった文章の中での順序やルールを示します。
例えば、主語=名詞、というのはイメージしやすいですね。
これを例に取れば、主語とはSVOCのSで、その品詞は「名詞」。これだけです。
※一方、日本語でも、品詞を全て覚えていませんよね…
英語も同様で、覚えていなくても日常生活中困ることはありません。
でも、受験やTOEICでは、品詞とSVOCをしっかり理解しているだけで得点できる問題が沢山あります。
堅苦しくって、Forkusも気乗りはしないのですが、
例えば、前置詞の後に続く品詞は名詞だから、ある空欄補充の四択で異なる品詞が並んでいれば、迷わず名詞を選択するようになります。
このように前半時間を節約できれば、後半余裕を持って長文問題に挑むことが出来ます。

確かに「おもしろくないな」とか「機械的だな」と感じますよね….
一方、感覚で英語を習得していった方(=ネイティヴに近い)も同様の境地に達しています。
ルールやその名前(品詞)を知らずとも、膨大なインプットの中から共通性を見出し、動詞の前にはこの形、と勝手に頭が反応してしまうからです。
これは日本人が、例えば日本語を学習する米国人に、

「早く」と「そこに」が「行きたい」の前にくるの?
と質問される気持ちに似ています。
多くの人は、それは「行きたい」という動詞の前に副詞(=早く・そこに)がくるからだよ。そして副詞は順序が異なっても全体の意味を変えないよ、と即答することはしないでしょう。

と答えてしまうのではないでしょうか。
このように、ネイティヴは慣れと経験で言語を習得しているので、品詞や文型を意識することなく、習得してしまっています。
その長年の経験で培ったルールに名前をつけたものが品詞なのです。
でも、日本に生まれた方は一般的に、その英語のルールを慣れで習得する時間や機会がないので、文型や品詞といういわばカンフル剤の力を借りて、その場の得点を稼ぐことが出来るのです。

さっそく、見てみましょう。
英語の品詞は以下の7~9種類に分類されます。
品詞 | 英語名 | 省略記号(日本語) | 省略記号(英語) | 例 |
名詞 | Noun | 名 | n. | dog, pen |
(代名詞) | Pronoun | 代 | pro. | I, you, we.. |
動詞 | Verb | 動 | v. | play, do… |
(助動詞) | Auxiliary | 助 | aux. | can, will.. |
形容詞 | Adjective | 形 | adj. | beautiful |
副詞 | Adverb | 副 | adv. | often, too |
前置詞 | Preposition | 前 | prep. | at, in |
接続詞 | Conjunction | 接 | conj. | because |
間投詞 | Interjection | 間 | int./interj | oops, wow |
(※代名詞・助動詞に関してはそれぞれ名詞・動詞に含まれるとの見解もあります。)
名詞や動詞、形容詞など、特に重要なものは、英語名と一緒に覚えておくと良いですね。
1.1. 簡単な品詞の用例
品詞とは、「それぞれの単語が持つ役割の分類箱であり、分類ごとに異なった特性を持つもの」です。
以下では簡単な例を見てみましょう。
名詞の場合
- S(subject:主語)と、
- O (object:目的語)と、
- C (complement:補語)になれます。
My grandma lives in the same city.
Sは必ず名詞です。
「My grandma:私のおばあちゃん」のように、2語以上の名詞を名詞句といいますが、名詞と同様の働きをします
。
She likes to listen to music .
目的語(O)は必ず名詞です。
「to listen to music」=「音楽を聞くこと」も、名詞句(2語以上の名詞)です。
「to + 動原」=「〜すること」は不定詞の名詞用法ですね。
Ken becomes a high school teacher .
目的語(O)と補語(C)の違いは、補語(C)の場合「ケン(S)」=「高校の先生(C)」の関係が成立する点です
形容詞の場合
ように名詞を修飾したり、
のように、補語として使うことができます。
これはSVCの関係で、S=Cが成り立ちます。犬=大きい、ということですね。
副詞の場合
のように形容詞を修飾したり、
※副詞の「really」が「big」という形容詞を修飾している。
のように副詞自身を修飾したり、
※副詞の「right:まさに」が「here:ここで」という副詞を修飾している。
のように動詞を修飾したりします。
※副詞の「barely:かろうじて、ほとんど〜ない」が「understand」という動詞を修飾している。
myselfは「私自身」として副詞的に使用できる。
1.2. 実際に品詞を振り分けてみよう
次は、以下の例文を使って、品詞を振り分けてみましょう。
I am trying to explain things that I barely understand myself.
1つづつ、品詞を当てて行くと…↓

のようになります。
事項では、SVOC(主語・動詞・目的語・補語)を使った文型について復習していきましょう。
なぜ、「am」が助動詞で、「trying」が動詞なんだろう、と思った方、以下の記事に理由を書いています。
2. SVOCとは
以下ではまず、「文型とは何か」について復習して行きましょう。
文型とSVOCの違い
SVOCとは、文型を構成する要素のことで、文の要素と呼ばれます。
そして、先ほど、名詞や形容詞・副詞などが「品詞」について説明しましたが、これはS,V,O,Cの各単語が示す「文の要素」とは異なります。
以下で文の要素、4種類をみてみましょう。
- S= subject =主語 (名詞)
- V = verb=述語動詞 (他動詞・自動詞)
- O = object=目的語 (名詞)
- C = complement=補語 (名詞・形容詞)
これらの文の要素の組み合わせが、以下の文型を作ります。
以下の5文型いずれかに、全ての英文が該当します。
第2文型:SVC
第3文型:SVO
第4文型:SVOO
第5文型:SVOC

と、めんどくさくなってしまいますよね…
ここはグッとこらえて、以下では簡単な例と一緒にみてみましょう。
基本5文型を一つずつみてみる
⇨ He(S) sleeps(V) late on Sunday morning. (彼は日曜の朝は遅くまで寝る。)
※ late(副詞):遅く、遅くまで、遅れて。
※ 副詞は文の要素に含まれないので、SVになります。
⇨ He is often late(C) for school. (彼は学校によく遅刻する。)
※ この「late:(〜に)遅れた、遅刻する〇〇」は形容詞です。S(彼は)=C(遅れた)の関係になります。
※「often(よく)」は副詞、「for school(学校に)」は副詞句(句:2語以上のまとまりで、品詞(=ここでは副詞)として働く。内部に主語と動詞を含まない。)なので、同じく文の要素には含みません。
※日本語では「学校『に』遅刻する」となっているので、他動詞(目的語Oを取る)のように思ってしまうかもしれません。しかし、動詞「is(〜である)」はあくまでも自動詞です。前置詞の「for」と組み合わさり副詞句となりますから、SVCとなります。
※ 本例の様に、日本語は「~を」「~に」と訳せるのに、動詞+前置詞〜となれば目的語を取ったとは言わせない、意地っ張りな「自動詞」に注意しましょう。
⇨ Forkus teaches English to you. (Forkusは、英語をあなたに教える。)
※ Forkus teaches you English. (Forkusは、あなたに英語を教える。)
のように次の第4文型へ変化させることが出来るものもある。
これは、「〜を」の方が、「〜に」よりも重要と考えられるからで、「〜を」に当たる目的語を直接目的語。対して、「〜に」以下は間接目的語と言われる。
⇨ She has taught Forkus a lot. (彼女は、Forkusに多くの事を教えてくれた。)
※ a lot(名詞):多く(のこと)⇨ 副詞ではないことに注意。「〜を」に続く名詞なので、直接目的語となる。
※ 現在完了形が使用されているので「(今まで)教えてくれた」という過去から現在までの経験を強調している。
⇨ I named myself Forkus on this blog.
(私は自分自身をForkusと、このブログでは名付けた。)
※ SVOCの文型では、SVOOの文と異なり、O=Cになってることが1番の特徴です。
今回は私自身(O)=Forkus(C)となっていますね。
※Cには今回のように名詞が入る場合と、形容詞が入る場合があります。

やっぱり、例を参考に、どの文型に当てはまるかを一緒に考えるアプローチの方がわかりやすいのでしょうか….
先ほど使用した例文を使って、どの文型に当てはまるか考えてみましょう。
今回は、特に下の日本語訳の方に注目してみてください。
I am trying to explain things that I barely understand myself.
この中で、主語は隠れていますが、「私」と言うのはわかります。
と言うのも、堅苦しく、あえて直訳的に例文を翻訳すると、以下のようになるからです。
日本語では、文脈上明らかな場合に、本例のようになるべく主語は用いませんが、英語では原則として主語を省くことはできません。
よって主語は「I」=「私」。
そして、「am trying」=「〜をしようとしている」は(助動詞amも加えて)動詞。
また、「to explain things that I barely understand myself」=「私自身殆ど理解していないことを説明すること」は、「to+動詞の原型」で不定詞の名詞用法が使われているので、全体としては名詞(句)です。
長いですが、「〜こと」がつくと名詞になりますよね?
例えば日本語でも「明日の天気が曇りであるということ」となるとこれは文全体で名詞になります。英語もこれと一緒です。
つまり、この文はSVOの第3文型になります。
3. コラム
一つ、断っておかねばならないことが…
Forkusは、どちらかと言えば、英語を感覚で好きになっていったタイプの人間です。
しかし、受験英語の観点から言えば、これは完全な遠回りでした。
これは、私の経歴を見ていただければ理解して頂けると思います。
確かに、常に英語と接する環境無しに、「感覚」によって英語を学ぼうとするのは非常に効率が悪いです。効率よく受験英語を切り抜ける、その一点に於いては、文型の力を借りることは近道と言えるでしょう。
なぜなら、文型・品詞は、英文の「骨格」を見極める際には有効な知識となります。特に、センター受験や英検・TOEICなど、限られた時間の中で正確に情報を抜き出したり、ミスなく得点することに於いては相性抜群です。
でも、深入りしすぎて、「文法解釈・文法用語遊び」にならないように気を付けて下さいね。
というのも、感覚による言語学習は、結果としてではありますが、私にとっては理想的であったように思われるからです。
考えてみてください。われわれ日本人が日本語を習得していく際に、SVOC(主語・動詞・目的語・補語)などの文法形態を、3歳の時から意識しながら母と話したでしょうか、いや絶対にないですよね。
一方、感覚で好きになっていった、というのは要するに「慣れた」のであり、逆に言えば、その「慣らしてくれる」環境がなるべく多く、かつ出来れば早い段階であったかどうか、にしか依存しません。
しかも、なるべく環境としては強制的であり、かつ楽しめることが求められるのですが、この環境を自ら得ようとする人間というのは、それこそ向学心や好奇心が強い方でしょうし、並外れた努力と勇気が必要です。また、そもそも英語圏への文化に興味がある人や、理解のあるご両親がいらっしゃる方に限られるだろうとも思います。
そう考えると、いっそのこと、もう英語圏で強制的に生まれ、帰国子女になれたらどれだけ楽だったろう、とも思うのです。
最近はNetflixとかPodcastsのお陰で、良質なインプットに触れる機会も増えたよね。
その気になれば、ワーホリも留学も出来るんだし、逆に言えば、言い訳出来なくなってきたよね。
そもそも、会話をして、映画を見まくって、発音やスラング、口語英語に慣れていっても、日本に於いては全く旨味がなかったことは結構問題です。
どんなに発音が綺麗で物事を簡潔に説明できる能力が高くても、文型に落とし込む段階で躓けば、それ以後の得点には結びつかないし、学校教育の中では「英語ができない」人として見なされます。
そして残念ながら、社会人になってもこの構図は、そんなに変わりません。
TOEICで高得点を取ればある程度評価されるというのも、英語力を測るというよりは、その人の努力値の可視化以上の意味は無く、結局は受験英語の延長に過ぎないからです。
会社の人事や教育がこの考え方を変えない限り、日本人の英語力が全体として向上する未来は正直見えませんが、人事も先生も英語を使う機会なんてないので、そもそも測ることすら怪しいというのは、もうなんというか残念です。
人間として、正しいアプローチで言語を学習すればするほど(トライ→失敗の繰り返し)、実社会では英語ができない扱いされてしまうばかりか、少しヤバいやつ扱いされてしまうのは不条理極まりないですが、自国語保護の観点から言えば、ここまで成功した事例は他にないのではないでしょうか。

話を戻しますが、自然的な言語学習アプローチには、どうしても膨大なインプットとアウトプットの反復が必要だし、日本人が99%を占める単一民族国家の日本の義務教育において、その時間や環境・質が担保できないから、文型に落とし込んで、文の要素として英語を理解することが是とされたからこそ、SVOCなどの文型学習が学校英語の主流となったのです。
確かに、インプットの量もさることながら、アウトプットの部分で、日本人は圧倒的に恵まれていません。
国内で英語を話さないといけない機会など皆無に等しいし、誰もが留学の機会に恵まれるわけでもありません。
そして、これまでの義務教育の中では、殆ど暗唱に近い形で「What is your favorite subject?」など、およそ実際の会話では使わない構文をひたすらに暗記し、オーラルの授業で話すくらいのことしかさせてもらえませんでした。
極めて限られたアウトプットの範囲で、窮屈な定型文ばかり読んでいたのでは、英語嫌いが量産されるのも納得です。
そう、最も良質なアウトプットとは単純に、英語を母国語とするしないに関わらず、対人で、実際に話す・聞く(もしく思考をしながら読む・書く)→間違える→修正される、の繰り返しから生まれるはずですが、その機会は日本には殆ど存在してこなかったのです。
だからこそ、今になってフィリピン人を動員してまで、会話の訓練にお金を投じているのです。

今回は、こんな思考がねじ曲がった、正直Forkusみたいな人向けに記事を書いています。
「SVOCなんて、クソだ」という方向けの記事なのです。

現状を理解した上で、なんだ、「たかが、SVOCなんだね」と、一歩距離を置いた姿勢で受験英語を突破する為に、そして私と同じ失敗をせずに、なるべく日本に於いて錯覚資産を若くして築き、本当の意味での英語力を高めることができるポジションを早くに獲得できるようになって欲しい、という意味で今回の記事を書いてみようと思います。
結果、ゲームで言えば、攻略本ありで挑むか、なしで挑むか位の差が出てしまいます。ただ、これはやっぱりゲームです笑
受験やTOEICをゲームだと思って割り切れる方は当然ゲームなので、勝つ、それだけですね。
しかし、実際の会話はゲームではありません。
不確定要素も多く、いちいち文型や品詞を考えながら話すなんてことはありません。そんなことをしていたら、時間がかかりすぎてしまいます。
よって、会話とテストは別物で、でもテストに受からないと日本では所謂典型的な安定職には今の所着きにくい。その為に覚えるのが文型・構文、と割り切れる人は割り切りましょう。
割り切れない人は、カバンを作ったり、歌を作ったり、プログラミングをしたりと、好きを見つけて極めましょう。才能がなくても、好きを極めれば必ず人生は好転していきます。
一応断っておくと、最近は世の中がフェアになっていると感じる機会は、少なくとも私の周りでは多いです。SVOCなんて覚えなくても、恐らく出世したり成功出来る世の中になりつつあります。 GMATと英語のみに注力し、はなから海外の大学に行くことを目指す方も最近では増えていますが、窮屈な構文学習や文型暗記が嫌で嫌で仕方ない方は、学士を海外で取ることも考えてみてはいかがでしょうか。また、大学に行かなくとも昨今は沢山の教材が無料で入手出来ます。そうなってくると、この記事を書く意味は余り無いのですが、、適当に読み流して下さい笑