【英文法】不定詞|副詞(adverb)用法の見分け方


今回は、不定詞の副詞用法について見ていきましょう。
不定詞って何?


  不定詞の3用法

※ 不定詞は「to 不定詞」とも呼ばれます。

不定詞は同じ「to + 動詞原型」の形が、3つの表現をできる便利な文法よ。


日本語には3表現に異なる言い方(歩くこと・歩く(ための)・歩くために)があります。
しかし、英語はこれらの3表現を、3つとも同じ「to」でカバーするので、その見分け方は日本語と比べて難しく、とても重要です。

今回はその内、副詞になる不定詞の見分け方をみていきましょう。


はじめに:副詞って何?


「副詞って何」と思うことは◎です。
副詞を復習してから不定詞を学ぶことで、理解がグッと楽になります。

1. 副詞とは


副詞(adverb)は、動詞(verb)に情報を加えます(add)。

when(いつ)
where(どこで・に)
why(どうして)
how(どうやって)

の4つに副詞は大別されます。例えば、

昨日when彼女のためにwhy、私は六本木にwhere車でhow行った。」

では、「昨日」、「彼女のために」、「六本木に」、「車で」が「行った」に情報を加えています。

例えば、「彼女のために」は、「行った」理由を説明しているので、whyに分類されています。

howは、形容詞と副詞に情報を加える事もできます。

 very副→ boring classとてもつまらないクラス)= どれくらいつまらないかを説明 

 I saw him right副→ here まさにここで彼をみた。)= どのようにここでなのかを説明
※ howには、形容詞・副詞を修飾する「どれくらい・どのように」の意味もあるためです。
※ 副詞が動詞に情報を加えることを、「副詞が動詞を修飾する」といいます。


2. 副詞の例


4副詞全てが含まれる例文を参考に、副詞の働き方を学びましょう。


  Yesterdaywhen,
at the garage
where
, his dadS builtV a dog houseO
with a saw
how
for us
why
.
昨日、ガレージで、彼の父は私たちのためにノコギリを使って犬小屋を建てた。
yesterday(副詞):動詞に時の情報を加える副詞は、「in 1992(〜に)」のように2語以上の場合もあります。「Yesterday was fun.(昨日は楽しかったです。)」の「昨日」は名詞なので、注意しましょう。

at the garage(副詞句):2語以上の副詞を「副詞句」といいますが、副詞に変わりありません。

with A = Aをつかって、で


動詞「built:を建てた」に、各4副詞「いつ」、「どこで」、「どうやって」、「どうして」がそれぞれ情報を加えていますね。


副詞は、なくても文が成り立つので、SVOCのいづれにも含まれません。

 副詞抜きだと…  His dadS builtV a dog houseO.(彼の父は犬小屋を建てた。)  


3. 不定詞の副詞用法とは


不定詞の副詞用法(adverbial infinitive)がなれる副詞は以下の2つだけです。


when(いつ)
where(どこで・に)
why(どうして)
how(どうやって)


 まずはwhyを使った例をみてみましょう。

昨日when彼女に会うためにwhy、私は六本木にwhere車でhow行った。」

IS droveV to Roppongiwhere yesterdaywhen to meet herwhy.

「to meet her(彼女に会うために)」が行った理由を説明しているので、whyに分類されています。不定詞は「to 動詞の原型」の形ですが、meetは目的語を取る他動詞なので、「to meet her」となっています。

不定詞の副詞用法は、「why」か「how」のみで、不定詞には必ず動詞が含まれます

副詞が文中に2つ以上含まれるとき、順序はhow→where→when→whyになります。

  SheS runsV quicklyhow outsidewhere before schoolwhen to lose weightwhy.

 (彼女は減量するために、学校の前に外で早く走る。)  
※ 文頭にカンマと共に配置される、場所や時を示す副詞(句)は例外です。


Step # 2:不定詞が副詞whyになるときの見分け方


不定詞(infinitive)がwhy(どうして)になるとき、その不定詞は「why(どうして)?」への答えになっています。

日本語はwhyへの答え方(〜だから、〜して、〜するために)がとても豊かでしょう?でも、全て「why」への答えになっている点に注目しましょう。


Ex.1

Why do you run everyday?(どうして毎日走るの?)
I run everyday to lose my wightwhy.

私の重さを減らす(減量する)ために、私は毎日走ります。)だ!
この「why」の答えとなる日本語訳は「〜するために」ですね。


Ex.2

Why did you feel happy(どうして嬉しいと感じたの?)
I was happy to meet herwhy.

彼女に会えて、私は嬉しかった。)だ!
この「why」の答えとなる日本語訳は「〜して」ですね。


Ex.3

Why do you think that he is mad?(どうして彼は怒っていると思うの?)
He must be angry to say something like that to herwhy.

彼女にそのようなことをいうとは、彼は怒っているに違いないです。)だ!
この「why」の答えとなる日本語訳は「〜するとは」ですね。


Ex.4

Why do you think he is smart?(どうして彼は賢いということを思うの?)
I think he is smart to solve that difficult problemwhy.

そんなに難しい問題を解くなんて、彼は賢いと私は思う。)だ!
この「why」の答えとなる日本語訳は「〜するなんて」ですね。

日本語訳の表現が豊かなので、toが全てを補う英語が不自然に覚えますが、日本語訳を全て「〜するから」と言い換えてみましょう。不自然ですが、意味は通じますね。


Step # 3:不定詞が副詞howになるときの見分け方


不定詞(infinitive)がhow(どうやって)になるとき、その不定詞は「how(どうやって)?」への答えになっています。

日本語でもwhy(どうして)とhow(どう)は似たような意味で、どっちでもいいケースがあるじゃない?これと同じで、英語も「how」で考える方が自然な場合はそっちで考えてOKよ。


Ex.1

How are you ready?(どうあなたは用意ができているの?)
I’m ready to move forwardhow.

(私は前進するように、用意ができている。)だ!
to以下は「how」の答えになっています。一方、なぜ用意できているの?と考えて、「〜するために用意ができている」のwhyと考えてもOKです。


Ex.2

How are you welcomed ?(どうあなたは歓迎されているの?)
You are always welcome to stay here longerhow.

(あなたはいつも、ここに長くいるように、歓迎されている。)だ!
welcome【形】:歓迎される ⇄ 【他動】:〜を歓迎する よって、受け身の形では意味は一緒になる。


Ex.3

How has he grown up(どう彼は成長したの?)
He grew up to be a famous pianisthow.

. (彼は、有名なピアニストになるように成長した(成長し、〜になった)。)だ!
日本語訳では、「成長し、(結果)〜となる」と訳されますが、どうしてその和訳になるかを理解した上で使用しないと、暗記となり応用が効かなくなります。



次は、形容詞を修飾する「how」の不定詞よ。howには「どれくらい・どれほど」という形容詞を修飾する意味もあったわね。ここは要注意よ。


Ex.4

How is the situation tough?(どうその状況は困難なの?)
The situation is tough to overcome.how.

(その状況は乗り超えるのが困難だ。)だ!
「to overcome(乗り超えるのが)」は、副詞として形容詞「tough(困難な・である)」を修飾しています。不定詞の副詞用法で、もっとも訳が難しいですが、副詞は動詞も修飾するが、形容詞も修飾(説明)できるという原点に立ち返りましょう。


不定詞の副詞用法をひとつづつ日本語の意味で考えると大変だけど、「why」と「how」のいずれかであるというルールにのっとれば、和訳の多様さに圧倒されずに済むわ。
でも、やっぱり不定詞は難しいなあ。
次の確認テストで、思考をパターン化させていきましょう。9割取れるようになれば、長文でもだいぶラクになるわ。


Step # 4:確認テスト


以下のStart Quiz!をクリックして、テストにチャレンジしましょう。

Start
Quiz!
 


回答

1. 

  The companyS isV readyC to provide custmers with better productshow.
その会社は顧客により良い商品を提供するように、用意ができている。
How is the company ready?(どう用意できている?) or What is the company ready for?(何に対して用意できている?) の答えに、「to以下」がなっているので、「〜するように(how)」もしくは「〜するために(why)」を表す副詞用法。

ready = prepared(準備をさせられた=準備ができた)
2. 

  Market sizeS isV oftenwhen difficultC to predicthow.
市場規模はしばしば予測することが難しい。
Adverb(副詞)は文字通り、動詞(verb)に「なぜ(why)」・「どうやって(how)」と言った意味を加える(Add)一方で、「very beautiful」のように形容詞も修飾します。今回は、形容詞の修飾です。「difficult」を、「予測することが」で修飾しています。不定詞で最も理解しづらいのがこの形(S is difficult/hard/tough to V)です。 

predict = to say that an event or action will happen in the future,(= anticipate, forecast:予測する)
3. 

  YouS areV alwayswhen welcomeC to stay here longerhow.
あなたはここにより長くいるように歓迎されている(長くいてくれて結構ですよ)。
How are you welcome?(どう歓迎されている?)の答え(ここに長くいるよう)になっているので、「how」が正解。

long(adv.) = For a long time
→ longには形以外にも「長い間」という意味があるので注意しましょう。
4. 

  ItS wasV meanC of youadv. to say something like thatwhy.
あんなことを言うなんて、それはあなたひどかったですよ。
Why were you mean?(なぜあなたは酷かったのですか?)の答え(そんなことをいうから)になっているので「why」が正解。和訳が「〜とは・なんて」など多岐に渡るが、本質は理由(why)なので惑わされないこと。

of = used after an adjective when judging someone’s behaviour:(形容詞の後に、誰かの行動を判断するときに置かれる(特に意味はない)。)

mean(adj.) = Unkind, spiteful(不親切な・意地悪な)
5. 

  HeS must beV angryC to say sowhy.
そう言うとは彼は怒っているに違いない。
Why is he angry?(なぜ彼は怒っているのですか?)の答え(そういうから)になっているので「why」が正解。和訳が「〜とは・なんて」など多岐に渡るが、本質は理由(why)なので惑わされないこと。

say(without object) = 言う・話す(Why didn’t you say so earlier?:どうしてもっと早くそう言わなかったの?)
6. 

  HeS grew upV to be a great scientisthow.
彼は偉大な科学者になるように成長した(成長し、偉大な科学者になった)。
How did he grow up?(どう彼は成長したのですか?)の答え(科学者になるよう)になっているので「how」が正解。和訳は「〜し、(結果)となった」とされる。

grow = to gradually become an adult(徐々に大人になる)
7. 

  YouS areV smartC to solve that problemwhy.
その問題を解くなんて、あなたは頭がいいね。
Why can you say he is smart?(どうして彼が頭がいいと言えるの?)の答え(その問題を解くから)になっているので「why」が正解。和訳が「〜とは・なんて」など多岐に渡るが、本質は理由(why)なので惑わされないこと。

that(adj.) = used to identify a specific person or thing(あの・その)
8. 

  The teacherS toldV himO1 not to be late for schoolO2.
その先生は学校に遅れないことを彼に指示した。
tellはSVOOの形を取ることができる動詞であるため、目的語を二つ取る。よってnot to be late for school(学校に遅れないこと)という不定詞の名詞用法と解釈する。
tell = Order(〜を命令)ー 「〜を(〜に)伝える」だけでなく、「を(〜に)指示する・命令する」の意味もある点に注意。
9. 

  Thoughconj. heS had been toldV not to do itO, the boyS turned onV his mom’s computerO.
彼はそれをしないことを指示されたが、その少年は彼の母のコンピュータを起動した。
「BにAを忠告する」の「B」が主語となり、「Bは、Aを忠告された」という受動態になっている点に注意。

turn on = to activate(起動すること)
10. 

  By the age of 3when, most childrenS areV oldC enoughhow to leave the high chair and sit by themselveshow.
3歳までに、多くの子供たちは高椅子を離れて自分たちで座るのに十分な年になる。
How are most children old enough?(どう大半の子供達は十分歳をとっているの?)の答え(高椅子を離れるのに)になっているので「how」が正解。

by = before(〜以前に)
11. 

  The dataS showsV how important it is S to educate yourself financiallyhow.
そのデータは金融的にあなた自身を教育するために、それがどれだけ重要であるかをしめしている。
日本の英語教育では一般的に、to以下が「仮主語」で、「it」の代わりとして主語(名詞)の役割をすると解説されるが、英語圏では副詞用法として学ぶ。実際、How is it important?(それはどう重要なのですか?)の答え(自身を教育するために)になっているので「how」と考えることができる。
12. 

  Don’t beV afraidC to say what you thinkwhy.
あなたが思っていることを言うから(といって)、恐怖を感じないで。
Why are you afraid?(何故あなたは恐れているのですか?)の答え(〜をいうから)になっているので「why」と考えることができる。

afraid = feeling fear, or feeling worry about the possible results(恐怖や心配を感じる)

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