【必見】ROEの簡単な覚え方

こんにちは、Forkusです!

今回は、個人投資家にとって

「自分が投資したお金を使って効率よく稼いでいる会社なの?」

かどうかをを判別する投資指標「ROE」を解説します。

Forkus
ROEってなんやねん。

と、思ったあなた….

簡単に言えば、株主にとって、いくら投資して(株主からくる資本)、リターン(純利益)はどのくらいか、それを知ることはとても重要ですよね。それがを測るのがROE(Return on Equity)です。

しかし、金融かじりたての皆さん、分からなくなりますよね。
私もイライラするくらいにこれらの単語類分からなくなるんです。
だって財務諸表をのぞいてみると、EPS (earnings per share) やらDPS (dividends per share)やら三文字アクロニムのオンパレード。
こうやって英語が横にかっこ書きとして補足説明してあれば、まだ記憶も定着しやすいのに、残念ながら外務員やアナリストの指南書達はこうやって書くんですよね~。

分かります。

ROE(自己資本利益率)!!!!!ドンッ!

覚えにくいことこの上なし。どこが自己でどこが資本でどこが利益率なの??

分からない僕ってアス〇なの?こんな気持ちになったことも皆さんきっと一度はあるんではないでしょうか。(皆さんはアス〇ではありません。僕です。気分を悪くされた方ごめんなさい。)

以下では、英語の原義を参考にしてROEの意味をおさらいしましょう。

上記は演出です。

1. ROE(自己資本利益率)とは

1.1. ROE(Return on Equity)のおさらい

まずは、ROEを英語で参照しましょう。

ROE (Return on Equity)

Return of equity is the amount of net income returned as percentage of shareholders equity. This ROE gauges a corporations’ profitability by clarifying how much profit a company generates with the money shareholders have invested so far. The higher the return of equity, the more efficient the company’s operations are making use of those funds.

Source: Investopedia, Return on Equity (ROE) Definition
訳 → ROEとは株主資本を元手に、ある会社が得た当期純利益の総量を百分率で指標化したもの。ROEはどれだけの利益を株主がこれまで投資したお金で生み出してきたのかを図ります。その資本からの見返り(産み出した利益)が大きくなればなるほど、より効率的に会社がそのお金を有効活用しているといえるんですね。

うーーん。分かりそうだけど、なんか日本語と違うとこあるし…..

そうなんです!!だって自己資本利益率ってさっきは言ってたのに、株主資本ってどっからでできたの?そして資本やら当期純利益ってなんやねん!そしてなんで自己資本率とか率ついてんの~~~!!

はい。分かります。自分も悩みました。分からなかったです。でも心配しないで… 僕らは生まれた時にはスプーンも箸も使えなかったじゃないか!(ここら辺はスルーして下さい。)

そう。いっぱいまとまって解説してあるから分かりにくいんですよね、分からない単語が重なるとダメなんです。区切って一つ一つ考えていきましょう。

1.2. ROEの求め方

続けて、計算式をみてみましょう。

ふむふむ。つまり株主から集めて頂いたお金(株主資本)のうち、当期純利益がどれくらいあるのかを測るわけです。
当期純利益が分からない、という方↓
要するに、ある期間での儲けから、賃料や給料、税金等を払ってなお手元にある利益確定した儲け中の儲けってことです!
(年収中の可処分所得みたいなもんですね。)

一方、日系某大手証券のページも参考にしてみましょう。

自己資本利益率(ROE):とは企業の自己資本に対する当期純利益の割合。

自己資本利益率(ROE)= 当期純利益/自己資本

参考:野村證券 証券用語解説集 ROE(あーるおーいー)

ぐぬぬ、なんでなんだ。なんかこんがらがってきたぞ。
株主資本はどこへ… そして自己資本利益率、また出てきましたね…

しかし、自己資本と株主資本の違いがわかれば、この英語と日本語での説明のモヤモヤはスッキリしそうです。
以下では、それを学んでいきましょう。

2. 自己資本?株主資本?どっちが正しいの

日本語・英語間の差異に関しては、まず以下を参考にしてみましょう。

木村祐基氏の提言(参照以下)

(日本の)決算短信では、株主の持ち分は「自己資本」、その総資産に占める比率は「自己資本比率」、ROEは「自己資本当期純利益率」と表記されている。
この「自己資本」は「親会社株主に帰属する持ち分」(すなわち、B/S上の純資産から少数株主持分などを除いたもの)を示すものであるが、「自己資本」という用語から、これを会社のもの、会社すなわち経営者が自由に使える資本で株主に口出しされるものではないなどと誤解する経営者が少なくない。
一橋大学の伊藤邦雄教授も、『日本企業には、内部留保は「自己」資本であり、株主から文句を言われずに自由に使える「自己帰属持ち分」であるという意識が残っている』と指摘されている。
このような誤解をなくすためにも「自己資本」という用語を「株主持分」に変更することを強く提言したい。「たかが用語、されど用語」であり、日本企業が真に株主との「対話」をすすめ、企業価値向上を推進していくためには、名称の変更は必須の一里塚である。(①引用了)

参考:「自己資本」ではなく「株主持分」

つまり!言い方の問題なんですね!
株主から頂いたお金は自社のお金だから自己資本、といった表記が、会社の経営観にも影響を与えているのでしょうか。

一方、「自己資本」と「株主資本」は日本会計基準において、二つとも異なる意味として存在しています。


東証では「株主資本」という用語を提唱し、決算短信でも使用し、これが定着してきた。ところが、2006年の企業会計基準の改正で「株主資本」という用語が、「純資産の部」(従来の「資本の部」に替わる)のうち、資本金、資本準備金、利益剰余金等のみを含み、評価・換算差額などを含まない狭い意味に限定すると定義されてしまった。このため、東証では、親会社株主に帰属する持ち分(純資産合計から少数株主持分と新株予約権を除いた部分)を示すものとして、やむを得ず「自己資本」という用語を採用した。(②引用了)

参考:「自己資本」ではなく「株主持分」

なるほど。本来なら太文字の部分を株主資本にしたかったのに、株主資本は既にその狭義の意味として使用されてしまっていたのですね。これは困ります。というのも、“Shareholders’ Equity” を直訳すると「株主の資本」ですから、やはりそれを自己資本というと誤解が生じてしまうのです。

ふーむ。どうやら皆さんが悪いわけではなさそうです。無計画に言葉の定義をした昔のお偉いさん方の負の遺産のせいで僕たちは苦しんでるようなんですね。

よって結論としては、「自己資本も株主資本いずれも日本には存在するが、株主資本は自己資本に内包されており、広義では自己資本の一部である」が正解となりそうです。これが逆だったらここまで悩む必要もないのにな〜

一方、米国では自己資本という言葉は存在しないのでROEのE(Equity)はshareholder’s equity(株主資本)となり、日本語との対訳がむずかしい。

と言うことで、Forkusは「資本」という言葉そのものに注目しました。

ROE (Return on Equity: 資本における見返り)

つまり資本に対する見返り、という点では自己資本だろうが株主資本だろうが変わらないわけです。資本を株主視点から見るか、会社視点から見るかの違いでしかないんですから、こんなことに惑わされてしまうのです。

ROEは投下された資本を使ってどれだけの利益を出しているのかを測る指標、と覚えましょう。

株主にとって、いくら投資して(株主からくる資本)、リターン(純利益)はどのくらいか、それを知ることはとても重要ですよね。それがROEです。

【必見】ROEデュポン分析の簡単な覚え方

2019.01.20

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